既婚者合コンにおける男女の駆け引きあるある
既婚者サークルを長く見ていると、男女の会話というのは、なかなか奥が深いものだなと思うことがあります。
もちろん、参加者の多くは「今日は楽しく話せればいい」「普段会わない人と話してみたい」「ちょっとした気分転換をしたい」という軽い気持ちで参加しているわけですが、何度か参加しているうちに「駆け引き」のようなものを会得する場合がありますs。
面白いのは、本人たちは別に恋愛ドラマをやっているつもりはなくても、傍から見ていると「それ、完全に駆け引きですよね」と思ってしまう場面が結構あることです。
たとえば、気になる相手と話しているのに、あえて少しそっけなくする。LINE交換をしたのに、すぐにはメッセージを送らない。相手から来るのを待つ。会場では楽しそうに話していたのに、後日連絡すると意外と返信が遅い。
逆に、そこまで興味がなかった相手から連絡が来なくなると、なぜか急に気になってしまう。
人間というのは不思議なものです。
今回は、そんな既婚者サークルで見かける「男女の駆け引きあるある」を、少し細かく掘ってみたいと思います。
「この人、自分に気があるのかな?」から始まる
既婚者サークルの駆け引きは、だいたいここから始まります。
「今日、すごく話しやすかったですね」
「また会ったら話しましょう」
「LINE交換します?」
こういう言葉をもらうと、もちろん普通の社交辞令という可能性もあるわけですが、人間というのは自分に都合のいい解釈をしたくなるものです。
「もしかして、ちょっと気に入ってくれたのかな?」
このくらいなら誰でも一度は思うのではないでしょうか。
ところが、ここからが難しい。
本当に興味があるのか、単純に感じのいい人だからそう言っただけなのか。
既婚者サークルの場合、普通の合コン以上にこの判定が難しいところがあります。
そもそも参加者同士が初対面ですし、全員に感じよく接することがマナーでもあります。
男性が女性に「今日は楽しかったです」と言ったからといって、特別な意味があるとは限りません。
女性が男性に「またお話ししたいですね」と言ったとしても、それだけで脈ありと判断するのは早い。
しかし、人間はこういう曖昧なところが一番気になる。
「どっちなんだ?」
この微妙な状態から、駆け引きが始まります。
あえてLINEを送らない
これはかなり多いパターンです。
イベントでかなり盛り上がった。
LINEも交換した。
帰宅した。
そしてスマホを見る。
「……向こうから来ないな」
そこで自分から送ればいいのですが、なぜか送らない。
「こっちから送ったら、がっついてると思われるかな」
「向こうが本当に興味あるなら、向こうから来るんじゃない?」
そんなことを考えてしまう。
そして翌日になっても来ない。
二日目になっても来ない。
三日目くらいになると、
「まあ、別にいいけどね」
と言い始める。
いや、たぶん別によくないんですよね。
本当はちょっと気になっている。
でも、自分から行くのは嫌だ。
これも立派な駆け引きです。
逆に、相手から連絡が来ると、
「やっぱり俺のこと気に入ってたんだ」
「やっぱり私と話したかったんだ」
と、少し安心する。
この瞬間、LINEというただの通信手段が、心理戦の道具になってしまいます。
返信をわざと遅らせる
そして次に登場するのが「返信時間」です。
LINEが来た。
すぐ返信したい。
でも、すぐ返信すると暇な人だと思われそう。
そこで少し時間を置く。
10分。
30分。
1時間。
場合によっては半日。
「別に忙しかっただけです」
と言えばそれまでなのですが、中には明らかにスマホを見ているのに返信を寝かせる人もいます。
これも、
「すぐ返信したら、相手に追っていると思われる」
という心理なのでしょう。
ところが、この駆け引きは非常に危険です。
自分は「少し焦らしている」つもりでも、相手からすると、
「興味ないのかな」
となるからです。
さらに相手も同じことを考えていた場合、
「返信遅いな。じゃあこっちも遅くしよう」
となる。
こうして、本当はお互い少し気になっている二人が、なぜか一日一往復のLINEになったりします。
恋愛というのは、時々ものすごく非効率です。
会場ではあえて他の人とも楽しそうに話す
これもあります。
気になる異性がいる。
でも、その人だけとずっと話していると、周囲からも本人からも「この人に気がある」と思われる。
そこで、あえて他の人とも楽しそうに話す。
男性なら、気になる女性の隣にずっといるのではなく、別の女性とも普通に会話する。
女性も、気になる男性にべったりせず、別の男性と楽しそうに話す。
本人としては自然に振る舞っているだけかもしれません。
ところが、これを見た相手がどう思うか。
「結構、他の人とも仲良くするんだな」
「私だけじゃないんだ」
「意外と人気あるのかな」
ここで少しだけ相手を意識してしまう。
つまり、意図しているかどうかは別として、他の異性との会話が一種の刺激になっているわけです。
ただし、これはやりすぎると逆効果です。
露骨に他の異性を使って嫉妬させようとすると、相手からすれば、
「そういうことをする人なんだ」
と冷めてしまうこともあります。
駆け引きというのは、やりすぎると急に「作戦感」が出てしまいます。
気になる相手ほど、少し冷たくなる
これも不思議な現象です。
普通なら、好きな人には優しくしたくなる。
ところが、既婚者サークルのような場所では、逆に少し冷たくなる人がいます。
特に女性の場合、
「気があると思われたくない」
という意識が働くことがあります。
男性でも、
「追っていると思われたくない」
という人がいます。
だから、気になる相手に対して、
「へえ、そうなんですね」
くらいの反応しかしない。
一方で、興味のない人とは普通に盛り上がって話している。
すると相手からすると、
「俺、嫌われてるのかな?」
となる。
そして面白いことに、その「嫌われているのかな?」が逆に相手を意識させることがあります。
人間は、自分に対する相手の評価が分からない状態になると、そこを埋めたくなるものです。
「なんであの人、俺にはあんな感じなんだろう?」
と考えているうちに、その人のことばかり考えてしまう。
恋愛感情というのは、時々「分からなさ」から育つことがあります。
LINEではそっけないのに、会うと普通
これも既婚者サークルではありがちです。
LINEでは、
「了解です」
「そうですね」
くらいしか返ってこない。
ところが実際二人で会うと、
と笑顔で話してくる。
「LINEではあんなにそっけないのに、なんなんだ?」
と思います。
もちろん、本当にLINEが苦手な人もいます。
文章で感情を表現するのが得意ではない人もいます。
ですから、LINEの温度だけで相手の気持ちを判断するのは危険です。
むしろ会ったときの態度のほうが分かりやすい場合もあります。
ただ、逆にLINEでは非常に積極的なのに、実際に会うとそこまででもない人もいます。
これもまた難しい。
文字の世界と現実の世界では、人格が少し違う人もいるからです。
「誰とLINE交換したの?」と聞く
気になる相手が誰とLINE交換したのか。
これは聞きたい。
でも、直接聞くのは恥ずかしい。
そこで、
「今日、結構交換しました?」
などと遠回しに聞く。
相手が、
「何人かと交換しましたよ」
と言えば、
「へえ、そうなんですね」
と平静を装う。
しかし頭の中では、
「誰だ?」
となっている。
そして場合によっては、女性同士、男性同士で情報交換が始まることもあります。
「今日どうだった?」
「誰かいい人いた?」
「○○さんと話してたよね?」
このあたりから、既婚者サークル特有の「情報網」が形成されていきます。
自分では秘密にしているつもりでも、意外と周囲には見られている。
これは常連が増えてくるほど起きやすい現象です。
「あの人、誰にでもああなの?」問題
気になる異性が、自分以外の人にも感じがいい。
すると少し複雑です。
「私には優しかったけど、誰にでも優しいんだ」
と思う。
逆に、誰にでも優しい男性を見て、
「この人、慣れてるな」
と感じる女性もいます。
もちろん、誰にでも感じがいいこと自体は悪いことではありません。
むしろ初対面の人が集まる場所では、それは大切なコミュニケーション能力です。
ただ、好意を持ってしまった側からすると、
「自分だけ特別なのか、それとも全員に同じなのか」
という問題が出てくる。
この「特別扱いされているのか問題」は、既婚者サークルの駆け引きの中でもかなり大きなテーマだと思います。
最後に、駆け引きより大事なもの
こうして考えてみると、既婚者サークルには、意外と小さな心理戦がたくさんあります。
誰からLINEを送るか。
返信をいつするか。
誰と話すか。
誰とは話さないか。
次回参加することを伝えるか。
少し距離を置くか。
相手の気持ちを探るか。
そして、その一つ一つに「どう見られるか」という意識が入り込んできます。
ただ、長くこの世界を見ていると、最終的には駆け引きが上手な人よりも、「一緒にいて疲れない人」が残っていくようにも感じます。
返信をわざと遅らせることも、嫉妬させることも、あえて距離を置くことも、最初の頃には刺激的です。
しかし、何度も会うようになると、そういう細かなテクニックより、
「この人と話すと楽だな」
「変に気を使わなくていいな」
「会えば普通に楽しく話せるな」
という感覚のほうが大きくなってきます。
結局、人間関係というのは、最初の駆け引きよりも、その後に残る居心地のほうが重要なのかもしれません。
もちろん、だからといって駆け引きがなくなるわけではありません。
むしろ大人になればなるほど、露骨には動かないだけで、内心ではいろいろ考えている。
これが既婚者サークルの面白いところなのかもしれません。
ただし、駆け引きに夢中になりすぎると、相手を試すこと自体が目的になってしまいます。
返信を遅らせる。
わざと嫉妬させる。
あえて無視する。
こういうことを繰り返していると、相手も疲れてしまいます。
そして最終的には、「この人といると面倒だな」と思われてしまう。
それでは本末転倒です。
既婚者サークルという場所は、普段の生活とは少し違う人間関係を楽しめる場所でもあります。
だからこそ、少しくらいの駆け引きやドキドキ感があるのも、ある意味では自然なことなのでしょう。

