【体験談】銀座の既婚者合コンに参加してみた!43歳男性が語る“渋すぎる現実”

「既婚者合コン」と聞くと、どこか秘密めいた大人の社交場を想像する人も多いでしょう。
“ちょっとした刺激”を求めて集まる男女の出会いの場──しかし、その実態は想像と少し違うようです。

今回は、東京都・銀座で開催された既婚者限定の合コンに初参加した43歳の岸田さん(仮名)に体験談を伺いました。
華やかな街・銀座で繰り広げられた“大人の夜”。
ところがその内容は、意外にも渋く、そしてちょっと切ないものだったようです。


◆ 「家庭に不満があるわけじゃない。でも…」参加のきっかけ

岸田さんは43歳、メーカー勤務のサラリーマン。
結婚15年目、子どもは中学生。いわゆる“安定した家庭持ち”の男性です。

「家庭に不満があるわけじゃないんです。
ただ、仕事でも家でも“自分を男として扱われること”が少なくなってきて。
そんなときにSNSで“既婚者同士の飲み会”という広告を見て、
ちょっと気になったんですよね。」

あくまで軽い興味のつもり。
「銀座開催」「大人の出会い」「落ち着いた雰囲気」というコピーに惹かれ、半信半疑で参加を決めたそうです。


◆ 銀座の会場、しかし料理はまさかの“オリジン弁当風”?

当日、会場となったのは銀座の雑居ビルの一室。
照明はやや暗めで、いかにも“合コンイベント”という雰囲気でした。

「正直、もっと洒落た空間を想像してたんですけどね。
会場に入った瞬間、“あれ、ここで本当にやるの?”って思いました。」

料理はビュッフェ形式──と聞くと聞こえはいいですが、実際はかなりチープ。

「見た目からして“オリジン弁当のオードブル”みたいな感じ。
ミートボールや唐揚げ、ポテトサラダが大皿に盛られてて、
自分で取りに行くスタイル。味もまあ…お察しです(笑)。」

お酒も、ワイン・チューハイ・缶ビール数種類のみ。
「種類は少なく、味もいまいち」。
期待していた“大人の銀座ナイト”からはほど遠いスタートでした。


◆ 2対2のグループトーク テーブル移動は3回

進行は2対2のグループトーク方式。
30分ごとに男性が席を移動し、計3組の女性と話す構成でした。

「司会の人がタイマーで仕切るんですけど、淡々としてて、
“場を温めよう”という感じはあまりなかったですね。
お互い初対面のはずなのに、どこか慣れた空気が漂ってました。」


◆ 女性陣の“常連感”に圧倒される

岸田さんが特に感じたのは、女性陣の“常連感”だったそうです。

「全員、雰囲気が“初めてじゃない”んですよ。
会が始まる前からスタッフと顔なじみっぽく話していたり、
男性が席に着くときのリアクションがやけに慣れてたりして。
“あ、この人たちは何度も来てるんだな”と分かりました。」

実際の会話も、どこかテンプレ的だったとか。

「『お仕事何されてるんですか?』『趣味は?』って、
同じ質問を何度も繰り返す感じ。
こっちも頑張って盛り上げようとするんですが、
反応が薄くて、正直ちょっと疲れました。」


◆ お酒も進まず、雰囲気はどんより…

「お酒もおいしくないし、料理も微妙。
テンションが上がる要素がまったくない。
女性が話を広げてくれるわけでもなくて、
ただ時間が過ぎていく感じでした。」

2組目の女性とは趣味の話で多少盛り上がったものの、
どこか“形式的な会話”に終始。
「次につながりそう」という空気は最後まで感じられなかったそうです。


◆ 結果:連絡先交換はゼロ。静かに帰路へ

「結局、連絡先は誰とも交換できませんでした。
というか、交換しようという雰囲気すらなかった。
終了後、“お疲れさまでした”と軽く会釈して解散。
会場を出た瞬間、ちょっと現実に戻された気分でしたね。」

会が終わった後、銀座の街を一人で歩きながら、
「何を求めて来たんだろう」と少し虚しさを感じたといいます。

「刺激が欲しかったのは確かですけど、
これじゃただの“孤独を再確認する会”ですね(笑)。」


◆ “非日常”を求めて行ったのに、感じたのは“日常の延長”

「結局、どんなに場所を変えても、
人間関係って本質的には同じなんだなと感じました。
話す内容も、気を使う感じも、職場の飲み会と変わらない。
銀座という名前に少し期待しすぎたかもしれません。」

とはいえ、「行かなきゃ分からなかった現実」もあると岸田さんは語ります。

「“合コン”という言葉に期待してた自分がいたんですよ。
でも実際は、“出会い”というより“暇つぶし”に近い空気。
常連さんたちはそれを分かったうえで楽しんでる感じでした。」


◆ それでも、「行ってよかった」と思える理由

意外にも岸田さんは最後に「それでも、行ってよかった」と言いました。

「良い出会いはなかったけど、
“現実を知れた”という意味では意味があったと思います。
家庭や仕事以外の場所で、
自分がどう見られているのかを客観的に感じられたというか。」

「こういう場所に来る人たちの目的や空気を知ることで、
“自分はやっぱり家に帰るのが一番落ち着くな”と再確認できた。
それだけでも、行く価値はあったかもしれません。」


◆ これから参加してみたい男性へのアドバイス

最後に、これから“既婚者合コン”に行こうか迷っている男性へアドバイスを伺いました。

「まず、幻想は捨てたほうがいいです。
きれいな出会いとか、恋の始まりみたいなものは期待しないこと。
どちらかというと、“話のネタとして行く”くらいの感覚がちょうどいい。
あとは、料理とお酒には期待しない(笑)。」

「それでも、“非日常を少し味わってみたい”人にはおすすめです。
同じような立場の人たちがどう生きてるかを覗くのは、
ある意味、面白い体験ですよ。」


◆ まとめ:銀座の夜で感じた“静かな現実”

華やかに見える銀座の夜も、実際は少し冷めた空気の中で終わることもある。
“既婚者合コン”という言葉が持つ期待と、現実とのギャップ。

岸田さんの言葉を借りれば、

「非日常を求めたけど、結局は“日常の延長線上”だった」

それでもその夜、岸田さんはほんの少しだけ、
“自分を見つめ直す時間”を過ごしたのかもしれません。